DRAGON DRONES

プロドローンインストラクターが綴る本気のドローン情報

新製品ドローン SONY AIR PEAKに装着するカメラはFX3 なぜDJIは撮影用ドローンを発表しないのか?

こんにちは、プロドローンインストラクターの橋本竜です。
YouTubeではDRAGONDRONESチャンネルを運営しています。

最近の撮影用ではDJI製ドローンの新製品がない


最近、DJIでは業務用のドローンに注力していて、撮影をメインにしたドローンの新製品投入が下火になってきています。
今月DJIから発表予定のFPVドローンも4K60p、センサーサイズ1/2.3インチを搭載してはいますが、あくまでもメインカットに使用できる動画撮影用とは考えにくいです。
勝手な要望かもしれませんが、フルサイズでレンズ交換可能なモデルか、APS-Cサイズでレンズマウントは他社メーカーに対応などのモデルが登場して欲しいですね。
YouTubeでは既に4K対応がされていて、家庭用テレビでも本格的な4Kモニターの時代が到来しています。
DJI Mavicシリーズは初代Proから4K30pの動画撮影が可能なモデルですが、さすがに1/2.3インチサイズでは画面周辺の解像度にザラツキが散見。少し不満が残ってはいました。
そしてMavic2Pro。センサーサイズが1インチになり、撮影した素材も100インチテレビやサイネージでも1080pで十分使えるクオリティーまで向上しました。
YouTubeや50インチクラスの液晶モニター、100インチ超のプロジェクターでもなんとか綺麗な画質を保っていたのですが、最近の4Kサイネージや4Kプロジェクターが市場に登場してきている2021年では、少々物足りなくなっているのも事実です。

なぜDJIからはフルサイズ登場しないのか?

結論から言うと、DJIがカメラをゼロから開発するには、リスクが大きすぎて着手できないのではないのでしょうか?
今までの経験からDJIがカメラを開発すること自体は可能だと思いますが、他社の特許や実用新案を侵害するリスクも意識せざるを得ないし、レンズ、センサー、イメージエンジン、エラーバックアップなど収録、サイズが大きくなるにしたがって、独自の開発コストも膨らんでくることから、まずは業務用(Matrice300RTK)で稼いで、その後に動画撮影用のセンサーやカメラシステムを開発しようとしているのではないかと考えられます。
現在DJIのセンサーで最大サイズはP1のグローバルシャッターセンサーを搭載したカメラシステム。センサーは以前より他社製品をモジュールパーツとして調達しているようです。

そうなると、カメラセンサーが開発できないまま動画撮影用のカメラシステムを独自に開発するのは様々な方向から考えても難しいようです。

SONY FX3シネマラインカメラはAIRPEAKに搭載されるのか?

最近カメラ業界で元気のいいSONYですが、デジタル一眼レフで動画性能を重視したSONY α 7Sなども登場してきて動画時代を製品側から後押しする動きが出てきました。
さらに、動画製作のプロたちが注目したシネマラインの新製品FX9、そして発売間もないFX6と映画、CM製作、地上波の業務系動画カメラが出揃いました。
CES2021で発表されたSONY製ドローン AIRPEAKは動画撮影前提のモデルですが、FX6では重すぎるし、α7Sではカメラ制御が難しい気がします。
そこで本日(2021年2月15日)現在、プロドローングラファーとして確実に搭載されるであろうカメラは、リーク情報で話題になっているシネマラインのエントリーモデル FX3ではないかと考えられます。

SONYのシネマカメラ FX3

SONYのシネマカメラ FX3



AIRPEAKとFX3は相性がいい

AIRPEAKのティザームービーを見た際にカスタムドローンに詳しい仲間から「ジンバルはGremsy T3 - Gremsyを使っているようですね」と情報をくれました。
確かに、よく見てみるとベトナム製のグレムジーにSONYのαを搭載しています。
果たして、製品版リリースにはどんなジンバルを搭載しているのかが楽しみですが、場合によってはGremsy買収なんて力業も発揮するかもしれません。
ジンバルが仮にGremsy T3だとすると、1670gまでのペイロードがあるのでFX3に一番軽いシネマレンズ(649g)を搭載してもギリギリ載るかもしれません。
他のGマスターレンズでもいくつか搭載可能なので、結果FX3とAIRPEAKは相性がいいのかなと。

SONY AIRPEAK

SONY AIRPEAK




FX3とAIRPEAK同時発売の可能性はあるのか?

AIRPEAKはCES2021で発表済みですが、FX3は今のところ2021年2月23日だそうです。
発表時期こそ違えど、総合的に映像の世界市場を狙っているSONYは2021年第三四半期時点での純利益が一兆円を突破しているので、一気に攻め込むのではないでしょうか?
これから最も気になる「ドローンメーカー」のSONYは映像制作業界での信頼性はナンバーワンと言ってもおかしくなく、SONYのドローン+FXシリーズでこれまで以上の美しい映像を作れると想像するとワクワクが止まりません。