DRAGON DRONES

プロドローンインストラクターが綴る本気のドローン情報

2019年ドローンが活躍する業界を大予測!

2015年12月10日にドローンのために改正された航空法から3年が過ぎました。
ドローン元年より4年目を迎える2019年は、どの業界に活用され革新的な働きをするのかを大胆予想してみました。

ひとりで2台オペレーション!更に進化した農薬散布ドローン

2018年にDJIから発売されたMG-1が農薬散布の世界を一気に変えました。
機体の整備、操縦の難しさ、そしてフライトまでの準備時間。どれをとってもこれまでの農薬散布RCは散布するまでのハードルが高すぎました。
MG-1はDJIが持つ飛行安定制御で農薬散布特有の低空飛行での航行を容易にしました。
さらに農作物の高さを測定しながら絶妙な高度調整を行って正確で適量の農薬散布を実現しました。
2019年MG-1を超える機体が日本でも活躍します。
測量ドローンで培ったRTK測位システムを搭載し、さらに進化したレーダーでより繊細な飛行高度管理と全方位の障害物を立体的に認識して的確に避けながら農薬散布が行わるれでしょう。
さらに一人で2台以上のドローンをコントロールして効率よく農薬を散布して、日本が抱える最も重要な人員不足を強力に補うでしょう。
もう一つRTKドローン測量で収取した地形データを3D化しミカンなどの丘陵地で育てる農作物の農薬散布も可能になるでしょう。果樹一つ一つの位置情報を正確に記憶し識別された果樹ごとに散布量を増減させることもできるでしょう。
通年使用する農薬量を20~30%減らすことができるので、もしかしたら農薬メーカーから抵抗を受けるかもしれません。
結果的に農作物に使用する農薬量が激減するのでドローン農薬散布は人の健康的な食生活にまで素晴らしい影響を及ぼすことになりそうですね。

測量業界の革命児RTKドローンがインスパイヤーに搭載される

測量業界。今年は本当にドローン測量が活躍しました。
災害時もそうなのですが、何より地上測量業務をドローン測量に置き換える会社が増えました。
大手のアジア航測も低空域のドローン測量の全国的なトレーニングを開始していますし、中堅測量設計会社も先進的なドローン計測を試みたり施工管理に使用しています。
そして、2019年にはInspire2RTKが登場します。
Phantom4ではセンサーサイズと固定焦点レンズにより画素寸法1cmの場合の限界高度が36.5mとなっていましたが、Inspire2のカメラシステムはレンズ交換式です。
また、センサーサイズもマイクロフォーサーズなのでより高空での計測撮影が実現できます。
計測撮影は航空ので飛行が行えると有利です。特に計測範囲の標高変化量が10mを超える場合などではPhantom4RTKの限界高度では計測可能な高度が20m~35mとなるため実用には向いていません。
Inspire2RTKのリリースで、現在サードパーティー製のRTKシステムで課題であった、画素中心点と測位中心点の合致や飛行中の機体傾き(ジンバルの傾き)の修正情報がシステムに組み込まれ、RTK測位本来の高精度な測位を空中写真測量で実現できるようになります。

次回に続きます。