DRAGON DRONES

プロドローンインストラクターが綴る本気のドローン情報

ドローンの空撮現場で編集するマシンを試してみた。

空撮した後、現場で編集するのに適しているノートを探す

 

空撮した動画を編集する際に、使えるノートPCを検証します。
具体的には自己保有しているMacBookPro14.2 インテルCorei5との比較です。
さらにm-bookと現在発売されているMacBookProの同じ性能のCPUを選択した場合の価格比較や、携帯性などをチェックしていきます。
  *今回はマウスコンピュータさんにお願いして、希望のノートPCをお借りしての検証です。だからと言って褒めちぎるつもりはありません!!w
 

現在使用している、MacbookProだが値段の割に性能がよろしくない。

講習会などでは、あのリンゴのマークがいかにもクリエーターの雰囲気を演出していると思ったが、受講者の方々にはあまり意味がないようでした。
また、出張先やロケ先でのドローン撮影映像を現地で確認して編集、YouTubeにアップすることもあるのですが、正直MacbookProだと遅い・・・
MacbookProはスタバとかで蓋開くと「意識高い系」に思われているようですが、実際テキスト打ったり動画見たりしているだけなのでどうでもいい感じがしてきました。
また、USBタイプCだけなので正直不便だし、周辺機器だけでもバッグのスペースに入りきらない時もある。
オフィスでの編集はWindows10でMouseコンピューターのデスクトップを使っているのですが、3年近く使用していてもトラブルもなく安定稼働しているのです。
こうなったら、見た目を捨てて性能、機動力重視のノートパソコンを探してみようと決めました。
 
一旦冷静になって、現在出張に使用しているMacbookProのスペックと、周辺機器のサイズや重さなどを確認してみたいと思います。
 

Macbookの性能ってイケてたかな?

 【MacbookProの主な仕様】
本体 MacbookPro2017 13インチ 
CPU Intel Corei5-7267U 3.1GHz 2コア TB3.5GHz 
GPU Intel Iris Plus Graphics 650
メモリ 8GB
SSD 256GB
重量 1.37kg
【周辺機器】
HDMI変換、VGA変換
USB-CからUSB変換
AC Type-C電源アダプター
合計重量 2kg以下です。
 
これだけの重さと周辺機器を使わないと、講習会でのパワポや動画の表示が成り立たないんですよね。
出張先の陸上撮影と空撮を編集する際にも動画ソースをコピペしてから編集なので、ホテルの部屋の机だとギリギリ収まってますが、MacbookProから髭が生えてるようでかっこよさは皆無ですね。
 
さて、買い替えるにあたって希望スペックの整理をしていきましょう。

 欲しいスペックの整理

【ノートPCに求めるスペックなど】
・本体2kg以下
・画面サイズ13インチ以上
・CPUは4K動画編集に十分耐えられる
・グラボも4K編集や書出しに十分耐えられる
・メモリ 16GB以上
・ストレージSSD 256GB以上
・インターフェースが講習会場のプロジェクターに対応
・USB 2.0、3.0(TypeA)3.1(TypeC)が1ポート以上
・SDカードリーダースロット内蔵(転送速度SDHC以上)
・スピーカー内蔵
・無線LAN内蔵
・有線LAN内蔵
・ブルートゥース
・Webカメラ内蔵
・内蔵マイク
・ヘッドフォン出力
・マイク入力
・タッチパッド
・バッテリー駆動時間5時間以上
・ACアダプターが出来るだけ小さい
 
ここ数年MacbookProを使い続けていたので、とにかく外部インターフェイスが揃っているノートPCを選びたいですね。
 
だからと言って、各PCメーカーの特徴や値段などを探して比較するほど丁寧ではないので、実績で信頼できるのはMouse位です。
PCマニアなら他のメーカーや自作で対応できそうですが、そもそもノートPCが欲しいので自作自体が素人の僕には無理です。
まずはMouseコンピューターのサイトでノートPCを探していこうと思います。

 Mouseコンピューターは意外にもノートのラインナップが充実している

 
MouseコンピュータのWebサイトで見てみると、ノートPCはジャンル(大きさや使用用途)でモデル名を分けているようです。
モバイルクラスから見ていきましょう
Cシリーズ
Jシリーズ
B401
X400
Uシリーズ
 
スタンダードクラス
Fシリーズ
B509
 
ハイエンドクラス
Kシリーズ
Nシリーズ
Wシリーズ
 
あとはタブレットなので今回は除外
画面サイズも13インチ未満と大きい17インチ以上は除外
CPUもCorei7 第9世代が欲しいので、絞り込みます。
 
お、ちょっと待った。
m-Book Kシリーズで、カスタマイズなしでそのまま使えそうなノートPCを見つけました

m-Book K700XN-M2SH5

しかもSSD512GB以外にもハードディスク1TBついてる。
液晶もIPSのフルHDだし良さそうです。
 
一旦冷静になって欲しい条件と一致しているか確認してみましょう。
 
m-Book K700XN-M2SH5で要求条件を検討してみました。
 
・本体2kg以下  2.1kg   ×
・画面サイズ13インチ以上 15.6インチ 〇
・CPUは4K動画編集に十分耐えられる Intel Core i7-9750H 〇
・グラボも4K編集や書出しに十分耐えられる GeForceMX250 △
・メモリ 16GB以上 32GB ◎
・ストレージSSD 256GB以上 M.2SSD512GB+HDD 1TB ◎
・インターフェースが講習会場のプロジェクターに対応 HDMI出力 〇
・USB 2.0、3.0(TypeA)3.1(TypeC)が1ポート以上 USB2.0:1、USB3.0:1、USB3.1Type-A:1、Type-C:1
・SDカードリーダー内蔵(転送速度SDHC以上)あり 〇
・スピーカー内蔵 〇
・無線LAN内蔵 〇
・有線LAN内蔵 〇
・ブルートゥース 〇
・Webカメラ内蔵 100万画素 〇
・内蔵マイク 〇
・ヘッドフォン出力 〇
・マイク入力 〇
・タッチパッド 高精度タッチパッド 〇
・バッテリー駆動時間5時間以上 7.4時間 〇
・ACアダプターが出来るだけ小さい 大き目 ×
 
あくまでも条件に合うかなので、基本は〇か×、要求スペック以上の場合は◎、要求スペックと概ね3%以下の差位だったら△
としました。

 お値段は?

あれこれ悩まずに、これにしてみましょう。
少し欲が出て、デスクトップに近づけたくなってしまいました。
商品小計 ¥114,800(税別)
商品小計 ¥114,800(税別)
送料/手数料 ¥3,000(税別)
消費税 (10%)¥ 11,780
 合計 ¥ 129,580(税込)
 
13万円切った価格で、このスペックなら十分満足でしょう。
ちなみに、MacbookProを買い替えたとして近いスペックを調べたのですが・・・
15インチMacBookPro カスタマイズ
Intel Core i7プロセッサ2.6GHz 6コア(Turbo Boost使用時最大4.5GHz)
True Tone搭載Retinaディスプレイ
Touch BarとTouch ID
32GB 2,400MHz DDR4メモリ
Radeon Pro 555X(4GB GDDR5メ‍モ‍リ搭載)
256GB SSDストレージ
Thunderbolt 3ポート x 4
バックライトキーボード - 日本語(JIS)
 
本体 302,800円
送料無料
税   30,280円
合計333,080円
 
ダブルスコアを余裕で超えて、2.28倍のお値段。
金額にして、203,500円!
これなら、価格差で最新のミラーレス一眼本体が余裕で買えちゃいます。
 
macbookは確かにかっこいいし、軽い!
でも、結局HDMIやらUSBやらのアダプターを付けて、重たいAC-USB-Cアダプターも持っていくこと考えるとほぼ同じ重さなんですよね。
 
もう、アップルの優位性が分からない。
 
アップル信者には申し訳ないですが、すみません、すみません。
 
さ、注文して3日で到着!
 
早速開封していきましょう。

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マウスコンピューター
到着して驚いたのは、梱包サイズのコンパクトさですね。
輸送費も、梱包費もどんどん上がっている日本ではこのコンパクトさは、倉庫スペースの圧縮や、出荷までのエネルギー消費量、配送コスト、梱包コストなどを極限まで下げているようですね。
 
 
・・・重量比較
さて、保護シートなど要らないものは全部取り除いて、まずは重量比較です。
 
MacobookPro 1.7kg(必要付属品含む)
そして
m-book 2.3kg(必要付属品含む)
その差600gなら、僕の出張グッズからすると誤差範囲です。
出張の際には、ドローン2機、一眼1セット、レンズ、ハンディカム、三脚、バッテリーなどかなりの荷物。
一度
 
・・・収納性の比較
さて、いつも使っているバッグに入れて、収まり具合を確認してみましょう。
(普段使用しているpeakdesignのメッセンジャーバッグ、トートバッグで収録)
*ナレーションで所感と感想、持ち運びの感覚。
 
・・・セットアップ
収まりも確認できたので、基本的なセットアップを始めていきましょう。
*デュレーションで早回し
セットアップはとても簡単です。
OSが立ち上がりました。
ここまでは、単純に画面の指示に従って進めば完了。

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マウスノートの設定
そして、アプリのインストール。
そう、サブスクリプション沼に突入です。
 
・・・オフィス365インストール
まずは
マイクロソフトオフィス365
オフィス365はデバイスの制限がなく、同時利用も5台までOKになっています。
使うのってスマホアプリとデスクトップ、ノートPCなので十分すぎる制限ですね。
 
・・・アドビインストール
つづいて編集には欠かせないアドビ様のインストールです。
アドビCriativeCloud(クリエイティブクラウド)はインストールは複数台OKで、ライセンス認証は2台まで、同時接続数は1台という制限です。
まあ、出張先でオフィスPCのリモートもできるので、万が一デスクトップPCでアプリ立ち上げたままで外出しても、外からアプリを閉じればいいので問題ないですね。
MacBookProのライセンス認証はそのままにして、一旦デスクトップPCの認証を外します。
一応、比較したいんですよね。
プロのレビュワーみたいにCPUの速度とか、立ち上げの速度とかではなくて、現実的なアドビプレミアプロの編集能力を比較します。
そして、Mouseのm-bookで認証。
無事完了です。
 
・・・起動時のスピード
起動したときに感じたのですが、MacBookProのSSDも体感的には速かったのですが、M.2SSDは爆速ですね。
 
・・・アプリを使ったスピード比較と検証
*同じファイルソースを使用して、書出し性能、解析スピード、画質を比較
 
さて、早速なんちゃって検証を始めましょう。
【ケース1】
 
プレミアプロで作ってあるプロジェクトファイルからYouTube 4KでMP4を書き出す
 

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マウスの書出し
 
果たして結果はどうなるんでしょうか?
また、ノートPCでM.2SSDを使用したときの外部温度も計ってみたいと思います。
 
さて、検証結果を見てみましょう。
YouTube 4K出力スピードですが、
m-book M.2SSDへの書出し速度 5分13秒
MacobookProです
SSDへの書出し速度  40分後にダウン
 
話にならない。。。。
ここ最近4K書出しが多くなったのでmacbookだとつらかったんですよね~
m-bookは速いし、ダウン無し!
こういうの待ってたんだよな~
 
 
 
さて、結構長い話にはなりましたが、素直な感想としては買いたいし返したくない!良かった!
まぁ自分で見てくれで選んだMacbookProですが、出張先からのオフィスのデスクトップPCへリモート掛けるとき、MacのキーボードでWindows10を動かすので、結構不便でした。
マウス操作はあまり違いは感じないのですが、日本語入力から英数半角入力に切り替えるときなど、わざわざマウスを使ってWindowsのIMEをクリックして切り替えなきゃならないので手間が掛かってました。
性能と言うより自分で使うOSは統一した方がいいんだなとつくづく痛感しました。
性能的な話ですが、コストも含めて圧倒的にMouseのm-bookの圧勝です。
多少の重さはあるものの、移動の殆どが新幹線や飛行機の移動なのでそれほど気にならないです。
 
さて、いかがだったでしょうか?
ドローンで撮影すると基本は4K、しかも同じようなアングルも多いので素早く探して、読み込んで編集点付けてと考えてみるとPC性能はドローン選びと同じくらい大切なんですよね~
なによりCPUとグラボ、それにストレージの速度が速いっていうのは出張先での時間が節約できて本当に良かったです。
これで気兼ねなく街中の動画撮影もできるし、編集もオフィスに戻らずにできそうなので良かった~