DRAGON DRONES

プロドローンインストラクターが綴る本気のドローン情報

ドローン測量に必要な機体と周辺機材

地上測量会社の方々はすでに行っているドローン測量ですが、建築・土木業界の方々もドローンによる測量(出来形など)が行われています。
ではドローン測量に適した機体と実際に必要となる周辺機材やアプリなど、ドローンパイロットでも測量士が考えても何か足りない気がします。
そこで、最近多くなったドローン測量セミナーを数多く行い、導入までのコンサルティングも請け負っているプロドローンインストラクターの橋本竜が、必要な機材をまとめました。
 
まずは機体です。

UAV測量においてその条件を満たすドローンはDJIの中でもいくつかあります。
そのなかでも国土地理院が公開している「UAVを用いた公共測量マニュアル(案)」にある運用基準の要求精度を満たす機体を選択することが一番重要ではないでしょうか。
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【最初に試験導入する際におすすめの機体】

*Phantom4Pro V2.0
 
機体は装着されているカメラシステム及びレンズの焦点距離によって「計測限界高度」が異なります
計測限界高度とは国土地理院の「UAVを用いた公共測量マニュアル(案)」第57条 運用基準より
位置精度0.05m以内(5cm以内)の場合
DJI Pahntom4Pro V2.0  対地高度36.7m
DJI Inspire2+X5S 15mm 対地高度44.2m
位置精度を落とせば限界高度は上がります。
また、丘陵地などの運用では問題ないですが、山間部など計測範囲の標高差が20m以上程度ある場合は位置精度を変更するか、計測範囲を分割した飛行計画を作成する必要があります。

【本格導入にお勧めする機体】

DJI Inspire2+X5S 15mm
標準レンズ(15mm)で対地高度が44mなので、傾斜地での計測に有利です。
 

【ドローン】
*Phantom4Pro V2.0 or Phantom4Pro 1機~2機
*バッテリー 4~5個
*充電ハブ 2個
 
 

【機体以外の必要な機材とアプリ】

・機材(ドローン関連)
1.iPad 9.7in セルラーモデル or WiFiモデル  参考価格:39,300円~
WiFiモデルを使用する場合は別途モバイルWiFiやお使いのスマートフォンでのテザリングが必要になります。
 
2.iPadライトニングケーブル  参考価格:899円
コントローラーとiPadをつなげるケーブルです。
長すぎないケーブルがおすすめです。(30cm~50cm)
 
3.iPad 冷却ファン 参考価格:2,000円
iPadはドローンアプリ使用時に熱を持ちます。
その熱の影響でiPad自体がシャットダウンしてしまいます。
iPad背面に装着できるファンモーターは必須です。
 
4.iPad 背面保護シール 参考価格:600円
ファンモーターは吸盤式なのでiPadの背面に光沢のある保護シールを張り付けておくとファンがはがれにくくなります。
 
5.iPad フード 9.7インチ全方位 参考価格:4180円
屋外飛行実習で体験いただきました通り、遮光フードなしではほとんど画面が見えません。
また、標準のフードを使用してもほとんど見えないです。
様々なフードを試した結果、こちらの全方位対応フードが一番おすすめです。
*7.9インチと間違えないようにしてください
 
6.ヘリパッド 参考価格:1,300円
ヘリパッドは離着陸時の目安となる他、土埃などを巻き込まない為に必要です。
ヘリパッドでなくとも、シート状で四隅が固定できれば問題ありません。
 
7.風速計(アネモメーター)参考価格:2,480円
風速計の選択ポイントは、使用する乾電池タイプとバックライトです。
乾電池はコンビニで売っている単3もしくは単4やCR2032タイプの電池で稼働するタイプを選びましょう。
また、直射日光下でも数値が見やすいものを選ぶとストレスがないです。
 
8.マイクロSDカード 64GB 3枚 参考価格:2,400円
DJI Phantom4Proでは、マイクロSDカードは最大128GBまで使用できますが、SDカードの破損や紛失のリスクを抑えるために64GBをお勧めします。
最低でも3枚用意しておきたいです。
 
9.カードホルダー 参考価格:1,000円
現場で落とさないために粘着式のカードホルダーがおすすめです。(現場でSDカード落とすと探すのに苦労します)
また、SIM抜き用のピンが付属しているので、突然のコントローラーペアリングの際にも使用できます。
 
10.ドローン用バックパック 参考価格:23,000円
様々なバッグを使用しましたが、このマンフロットのバックパック(MB BP-D1)が最適です。
本体のほか、コントローラーやバッテリーも4個以上入れられます。また充電器やiPad、予備プロペラなど周辺機材も問題なく収納できます。
腰ベルトの調整も絶妙で、山岳撮影時やフィールド作業で安心できるバックです。測量作業に必要なデジカメも一緒に収納できます。
なにより、周辺機材の収納が分けられるので、現場での作業がとてもスムーズです。さらに移動時もプロペラを取り外さないで固定できるのでとても重宝しています。
 
 
11.対空標識  参考価格:5,000円
ドローンによる空中写真測量には必須アイテムです。
地理院発行の測量マニュアルには参考になる対空標識の図柄が表示されていますが、とりわけ公共測量でない測量であれば撮影した写真から対空標識が認識できれば図柄は問いません
 
 
 
*周辺機材(アプリ)
 
1.飛行用アプリ DJI GS PRO 無料
ドローンによる測量など計測に必要な飛行航路やラップ撮影の設定、1画素に撮影できるサイズなどの設定や確認ができるアプリです。
iPad専用アプリなので使用にはiPadが必要です。
 
2.SfMアプリ 約50万円~
写真から三次元点群データを作成するアプリ
クラウドタイプとデスクトップタイプがあります。
 
PIX 4d
国際航業が代理店を行って日本語サポートを運営しています。
クラウド日本語版は無料試用ができます。
 
 
Terra Mapper  クラウド15,000~(実際は35,000円~)
PCに負荷がかかる画像解析をクラウドで行う
GCPを自動で読み込める点が時間を短縮できます。(特殊な対空標識が必要)
無料で試用できます。
国交省NETISを申請中
 
PhotoScanPro 約500,000円
測量業界ではトップシェア
ワークフローが明確になって使いやすいが、日本語マニュアルだけで運用するには難しい。
 
 
必要なPCスペック
 
OS Windows 10 64ビット
Core i7 6thGen以降
32ギガ以上のRAM
NVIDIA GTX960以上
SSD256GB+HDD1TB以上
PCはマウスコンピューターがおすすめです。

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